SF游歩道

語ろう、感電するほどのSFを!

読書

告知:SFM2022年12月号ヴォネガット全解題に寄稿しました

題の通り、2022年10月25日発売のSFM022年12月号掲載のカート・ヴォネガット全解題に寄稿いたしました。

国立国会図書館所蔵のサンリオSF文庫のデジタル化について

先日、国立国会図書館所蔵のサンリオSF文庫の一部がデジタル化作業中のため利用できなくなっている旨をツイートしたところ、大変な反響と共に拡散された。ここまで拡散されたのは私の想像を遥かに超えており、大変に言葉足らずなツイートになってしまってい…

告知:京都SFフェスティバル2022合宿企画「円城塔を語る部屋ふたたび」

題の通り、2022年10月15、16日に開催される京都SFフェスティバル2022において、合宿企画「円城塔を語る部屋ふたたび」を主催します。

図書館に関する本など

最近読んだ図書館に関する本について

告知:SFM2022年2月号にエッセイを寄稿しました

題のとおり、2021年12月25日発売のSFマガジン2022年2月号に、エッセイ「未来のSFを担う人に:SFへの参加のすすめ」を寄稿しました。 SFマガジン 2022年 2月号 早川書房 Amazon

告知:ハヤカワ文庫JA総解説PART3に参加しました

前々回、前回に引き続き、10月25日発売のSFM2021年12月号のハヤカワ文庫JA総解説PART3に参加いたしました。

告知:ハヤカワ文庫JA総解説PART2に参加しました

前回に引き続き、8月25日発売のSFM2021年10月号のハヤカワ文庫JA総解説PART2に参加いたしました。 SFマガジン 2021年 10月号 早川書房 Amazon

告知:ハヤカワ文庫JA総解説PART1に参加しました

大分出遅れましたが、6月25日発売のSFM2021年8月号のハヤカワ文庫JA総解説PART1に私も参加いたしました。

円城塔「for Smullyan」について

円城塔「for Smullyan」について、作中で扱う命題について再検討したのち、議論の不足を指摘する。

円城塔「十二面体関係」について

円城塔「十二面体関係」について、物語の幾何学的構造と代数的構造について数学的に検討したのち、物理的考察を加えて作品宇宙における時間の生成機構を見る。

円城塔試論Ⅱ「『文字渦』完結以後の作品の位置付け」

『文字渦』(2018/07/31刊行)完結以後の円城塔作品について、その位置付けについて検討を行う。随時追記予定。

円城塔「内在天文学」について

円城塔「内在天文学」について、具体的な計算を交えつつ、生物物理学・数理物理学・素粒子物理学にも触れながら詳細に見る。

伴名練「全てのアイドルが老いない世界」について

伴名練の新作は、今回もいい作品だった。《小説すばる》掲載ということもあって、一見SF色薄めな仕上がりにも見えるが、一通り読めばSFに対する批評的姿勢がよく見えてくるようになる。この人の作品を読むのは、変わらず恐ろしい。

円城塔「ムーンシャイン」について

伴名練編『日本SFの臨界点〔恋愛篇〕』で円城塔「ムーンシャイン」を久しぶりに読んで、最初に読んだときには気づけなかったことに気づけたので、ここに書いていこうと思う。

SF遍歴、そしてSFファンとしての世代間隔絶

去年から積極的にSFイベントに顔を出すようになって、SFファンとしての世代の差というものをしかと実感するようになったので、私が楽しんできたSFを順番になぞっていってひとつ文章にまとめてみようと思う。 この文章を通して読めば分かる通り、私のSF遍歴は…

伴名練「白萩家食卓眺望」について

SFM2020年4月号掲載のこの伴名練の新作について、読み終えてからずっとSFを読むという行為への自戒をし続けている。SFMを取り出して読んでは、ぐるぐると同じことばかりを考えている。 SFマガジン2020年04月号 早川書房 Amazon

中国SF研究Ⅱ「『東北大SF研、中国SFを大いに語る』配布資料追記版」

京都SFフェスティバル2019合宿企画『東北大SF研、中国SFを大いに語る』配布資料の追記版。

未訳SF紹介Ⅳ「永不消失的電波」(拉拉)

中国で高く評価されているものの、日本ではほとんど紹介されていない中国SF、「永消失的電波」を紹介する。本作中国のSFファンの好みによく合致した作品であり、中国のSFファンの好みを知る上で非常に重要な位置を占める作品である。

未訳SF紹介Ⅲ「暗室」(韓松)

本作は韓松の本質的な特徴を日本に紹介するにあたっては非常に重要な位置を占めると考える。

伴名練「延命小説」の解説その他の文章

この文章は『文學界』2020年12月号掲載の伴名練のエッセイ「延命小説」の解説と、私の個人的な感想の入り混じった文章になる。 まず解説から行っていく。 結論として、私はこの作品を伴名練の最高傑作であると考えている。なぜなら、この作品が完璧なSFで…

テッド・チャン「大いなる沈黙」に関する同人訳者覚書

昨年の10月、東北大SF研の部会において、私はテッド・チャンの「The Great Silence」という短篇を翻訳して紹介した。以下の文章は、その際の訳者解説である。

伴名練「ゼロ年代の臨界点」に関する補足解説

東北大SF・推理研バーチャル会員である卜部理玲が、伴名練のSF作品集『なめらかな世界と、その敵』に関する1万字におよぶ文章をnoteで公開している。 これらの文章はおおむね満足いくものではあるのだが、1作だけ、「ゼロ年代の臨界点」に関しては読み…

2019年上半期の読書整理記

平成が終わり、令和が始まった2019年。新しい時代の訪れとともに読んだ本を整理し、大学生活最後の半年に繋げていこうと思う。 上半期のベスト10 1.「ディアスポラ」(グレッグ・イーガン/山岸真、ハヤカワ文庫SF) ディアスポラ (ハヤカワ文庫 S…

流行に先んずること40年以上、悲劇(?)の中華SF――「猫城記」(老舎、サンリオSF文庫)

書籍情報 作者:老舎 訳者:稲葉昭二 出版社:サンリオ 形態:長篇小説 書影:HP「サンリオSF文庫の部屋」さまより引用 解説・感想 サンリオSF文庫紹介の第二弾。老舎は中国の作家ということで、この「猫城記」は今流行の中華SFということになる。流石はサ…

2018年下半期の読書整理記

また半年が過ぎ去り、2018年が終わる。平成最後の年に向けて、下半期に読んだ本を整理したいと思う。 下半期のベスト10 1.「文字渦」(円城塔、新潮社) 間違いなくこの作品が下半期のベスト。年間を通してもベスト、というかこれまで読んできた中で…

円城塔試論Ⅰ「円城塔の自己言及性とSF性」

私は円城塔のファンであり、ここしばらく円城塔とSFと物理と文学のことしか考えていない程度にはファンである。そうして部室などで円城塔の面白さを他人に語りまくることを通じて、円城塔の作品を読むことにおける重要な要素をようやく整理することが出来た…

文字についての謎を文字で明かす、円城塔の最高傑作――「文字渦」(円城塔、新潮社)

書籍情報 作者:円城塔 出版社:新潮社 形態:単行本 文字渦 作者: 円城塔 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/07/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 収録作品 「文字渦」 「緑字」 「闘字」 「梅枝」 「新字」 「微字」 「種字」 「誤字」…

告知:東北大学SF・推理小説研究会機関誌「九龍」第2号

本日やっと原稿が完成したので、収録内容を紹介していきたいと思います。 本誌は2018年12月31日に開催されるコミックマーケット95の3日目、K24-bにて頒布します。(価格は現在未定)316頁に及ぶとんでもない機関誌となっております。 年明け以降に通販を行…

未訳SF紹介Ⅱ『偃師伝説』(潘海天)

書籍情報 作者:潘海天 形態:短篇小説 あらすじ 周の穆王は、笑顔を見せない盛姫の笑顔を引き出すために、国の内外を問わず芸に覚えのある芸人や俳優の類を無数に呼び寄せた。しかし、どの芸人も盛姫の笑顔を引き出すことは出来ず、穆王は失敗した芸人を次…

星新一研究Ⅰ「『殉教』の初出版と文庫版との比較」

導入 方法 結果 考察 今後の展望 結論 個人的な作品論Ⅰ 個人的な作品論Ⅱ 導入 星新一は、日本人ならば読んだことがない人のいないほど広く親しまれ、愛されてきた作家だと言える。 このように星新一の作品が時代を超えて愛され続ける理由として、星作品に特…