SF游歩道

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告知:ハヤカワ文庫JA総解説PART2に参加しました

前回に引き続き、8月25日発売のSFM2021年10月号のハヤカワ文庫JA総解説PART2に参加いたしました。

 

通巻1500冊到達を記念して行われるハヤカワ文庫JA総解説は、SFマガジンおよびミステリマガジン複数号に渡って行われる豪華企画。SFMのPART2はJA0502の夢枕獏上弦の月を喰べる獅子』からJA0998の木本雅彦『星の舞台から見てる』まで収録。

担当作品はJA0809小川一水『老ヴォールの惑星』、JA0985円城塔Self-Reference ENGINE』の2点。前回から引き続き、商業媒体でこんなに思い入れのある作品を担当させていただけるなんて、本当にありがたい限りです。

どれも思い入れのある作品ばかりですが、その中から特に選ぶとすれば、それぞれ「ギャルナフカの迷宮」「Self-Reference ENGINE」。実は一水作品は大学までほとんど読んだことがなくて、SF研の先輩に短篇好き&ハードSF好きかつ一水初心者ということで勧めてもらったのが『老ヴォール』。その冒頭にあった「ギャルナフカ」が“ハードSFといえば小川一水”というぼんやりとした前評判と違っていたのですごく印象に残っています。

そして私がこうしてSFMに書く機会を得たのも、すべては高校時代に『Self-Reference ENGINE』に、より厳密にいえば「Self-Reference ENGINE」の最後の一文に出会ったことによります。この文に出会ったこと、そして『SRE』および『Boy's Surface』を理解出来なかったこと、そしてどうしても理解したいと思ったこと、これらがなければいまこうして書いている私はいません。

現代日本SFの重要作の解説を私に預けてくださったこと、大変感謝しています。精進いたします。

最終回PART3にも参加予定なので、前号・今号ともどもよろしくお願いします。