SF游歩道

語ろう、感電するほどのSFを!

VRChatはじめました

以前 VRChat に触れて以来、自分でもデバイスを調達してやりたいなと思いつつ高価なPCに手を出せない鬱屈とした日々が続いていた。

なんか外にも出られないし、なんか10万円もらえたし、Oculus Quest を購入して晴れて VR の世界に降り立つことが出来た。以下、拙いながら写真とともにちょこちょこ書いていく。

 

自己紹介 

プロフィールは既に書いているのだが、ここにも簡単に書いておく。

下村思游、大学院生、SFレビュアー。

SFが好きで、自分がSFになるためにVRChatをはじめた。

SFマガジン2020年4月号に陳楸帆『荒潮』の書評を寄稿したり、潘海天「偃師伝説」を中国語から共訳したり。

VRChatに降り立つ

8/9の午前中に届いて、さっそくVRChat の世界に没入ジャック・イン。これまでの経験と予習で勝手は大体知っていたので、チュートリアルはささっと流して、とりあえず初心者向けワールドで話し相手を探して彷徨っていた。

で、なんか英語圏の人と日本人とが入り混じって意思疎通に苦労してるようなグループを見つけ、助太刀的な感じで会話に参加したという感じ。(はじめた当初は写真撮影に慣れておらず、画像は一切残っていない)

その英語圏の人(アイルランド在住とのこと)は大学院生らしく、同じ大学院生同士でどんな専攻なのか、日本に興味があるのか*1みたいな話をしていたら、傍にいた日本人も同年代の大学生で、そこからいっそう話が弾んだ。ものすごく面白い思い出もあるのだが、それは胸にしまっておくことにする。

kawaiiは正義

後述するアバターワールド*2でお目当てのかわいい義体を手に入れ、VRChatの醍醐味(個人の感想)であるところの自撮りを満喫してきた。

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メカクレみここ。かわいい。

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鏡に向かってピース。かわいい。

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ダブルピース。かわいい。

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鏡にさらに近づいて。よりかわいい。

残念ながら、Oculus Quest はVRChat 内のカメラが使えないので、Oculus Quest 本体のスクリーンショットを利用して写真撮影をすることになる。これがなかなか曲者で、撮影タイミングが掴みづらいので思ったような写真にならない。まあ、それを含めてもかわいい写真が撮れたのでそれでいい。

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手からライトセーバーのごとくポッキーを出現させられる。かわいい。

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ワキ握りももちろん再現可能。かわいい。

もちろん、自由に着替えも出来る。

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量産型のらねこま。かわいい。

現実世界では1枚たりとも撮ったことのない自撮りを連発するこの有様よ。でも自分がかわいいと何枚でも自撮りを撮りたくなるのが不思議なところ。人生でこんなに自撮りをすることになるとは思わなかった。かわいいポーズというのも、実際にやってみるとなかなか思うようなポーズがとれなくて、難しいけどそれ以上に楽しい。

普段の文章と内容・文体等々かけ離れた記事になって自分でも書いてて面白い。

なにより、文章を書いてる画面がかわいいので書いてて笑顔になる。

閑話休題

最初のメカクレみここは、のじゃおじの配布アバターひみこさんが一部改変・軽量化したもの。量産型のらねこまについても、のじゃおじの制作したアバターをひみこさんが Oculus Quest 用に調整したもの。技術力のある方に感謝。

【追記8/12】
つい書くのを忘れていたのだが、このみここ・のらねこまの目は窪んでいて、錯視を利用した簡易的な視線トラッキングが出来るようになっている。3Dならではの工夫だなと驚くとともに、こうやって写真に撮ってみると目が窪んでいるのがまったくわからないような自然な感じに見えてこれも面白い。実際に VR 世界で立体視しているときは、注意して見ればこの錯視にも気付けるというのも、実際に体験することの醍醐味かもしれない。

電脳世界を巡る

まだまだVRChatの世界を把握し切れていないのだが、とりあえず訪れたワールド何箇所かの写真を貼っていく。

まずは上掲2つの義体をもらってきたアバターワールド、「Himiko Avatar World Quest」。

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Himiko Avatar World Quest

遠目に見えるのが、配布されているアバターのパネル。触れたパネルのアバターに着替えることが出来る。

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Himiko Avatar World Quest で撮影した写真。義体の身長は140cm程度と低め。ゼロからあらゆる環境を作りあげられることが、VRの最大の魅力。かわいい。

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一方、こちらは撮影しようとしたらポッキーが暴発したときの写真。かわいい。

Oculus Quest だと鏡がないと自分の姿を撮影出来ないのが難点だが、それでも十二分に楽しい。

 

次が、日本人・日本語学習者向けチュートリアルワールド、「[JP] Tutorial World」。日本人の新規プレイヤーはまずここにいくべき。

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[JP] Tutorial World では、日本語の説明が壁一面に書かれている。ここでVRに慣れよう。

VRChat のUIはすべて英語なので、英語に自信がなければここできっちり操作を学ぶことになる(英語がわかる人でも一通り確認は必要)。

基本的に、熟練のプレイヤーがガイドツアーを行っているので、これについていけば安心。日本人・日本語話者が集まるワールドなので、ここにくれば英語に怯えることなく会話が楽しめる。

 

Quest ユーザーなら、「[JP]Quest日本人向け集会場」にいくべき。

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[JP]Quest日本人向け集会場。20時以降は人が多いらしい。

上の写真ではガラガラだが、22時に入室したらすごい人の出だった。人とこんなに近くで喋ったのはいつぶりだろう、というぐらいの密さ。VR だとソーシャルディスタンスとかを一切気にしなくていいというのが、ここがまったくの別世界なんだなという印象をさらに強める。

 

最後に、観光地ワールド.....なのだが、名前を忘れた。「[JP] Tutorial World」にポータルが置いてあるので、そこから飛べる。

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この写真だと伝わりにくいが、実際には動きもあってもっと綺麗。

観光地ワールドはあまり巡れていないのもあるし、そもそも Quest だとマシンパワーが足りなくて行けるワールドに制限があるのでその観光地の魅力を十分味わえるわけではないのが残念。お手頃価格ではじめられて、PCとのリンクで拡張も出来るのでとりあえずはじめてみたいなら Quest でいいような気もするが。

気づいたことなど

ラッキング性能が抜群にいいことに驚いた。VIVE を使わせてもらった時もずいぶん驚いたけど、自分のデバイスでは自分の身長に合わせてキャリブレーション*3が出来るので、すごく快適だった。自分の感覚とVR上の視覚情報が完全に一致するので、VR酔いなどはほとんどしなかった。

ただ、高校の頃の部活の後遺症で左手のスタミナと握力が極端にないので、表情とかを綿密に操作していると数分保たない感じ。VR 技術が大変に発達している分、物理的身体の弱点が露呈する形になって、これはこれでSFっぽくていいのだけど、実際にプレイする上ではかなり困っている。

特に、小指と掌でコントローラーを保持するのが続くと、本当にきつい。拡張現実と物理的現実の齟齬が可視化される経験はVR特有の楽しさでもあるので、その意味でもSFファンにはVRChatへの参入を強く勧めたい。

【補足】Oculus Quest Life Hack

補足として Oculus Quest ユーザー向けのライフハックを。

右手のクエストボタン長押し+任意のトリガでスクショのショートカットが可能。いちいちメニューに戻らなくていいうえ、トリガを引いて即座に撮影出来るので非常に便利。

なお、片方のトリガを引いた状態からこのショートカットを入力することは出来ないので、トリガを引いて作る表情の撮影をする際は素直にメニューからのスクショになる。

これはなんか裏コマンドらしいという話も見聞きした。なぜこんなに便利なショートカットを販売元が周知しないのか、よくわからない。

フレンド募集中

VRChat ID は Shiyuu_ なので、もしよろしければぜひフレンドになってください。基本ログインもまばらでセッションも短いものになると見込まれますが、人とSFの話をするのがものすごく楽しくて好きなので、気軽によろしくお願いします。

当分はのじゃおじの姿をしていると思います。

SFイベントとVRChat

京フェスとかSF系のイベントで、VRChatの部屋とか作ってくれないかなと思ったり。遠隔地から電脳空間に集まってSFの話をするとか、ものすごくSFだと思うのだが、果たしてプレイヤーがどれだけいるのだろうか。遠隔開催のイベントでバンバンやってくれると参加しやすくて嬉しいんだけど。

過去の体験記とVRについてのSF的なメモ 

shiyuu-sf.hatenablog.com

 

*1:そのワールドが日本人向け or 日本語を勉強しようとしている外人向けのチュートリアルワールドだったので。

*2:VRChat用のアバターが多数無料配布されている着せ替え用ワールド。

*3:この言葉に出くわすと心臓が変になる人は自分だけじゃないはず。