SF游歩道

語ろう、感電するほどのSFを!

2018年下半期の読書整理記

また半年が過ぎ去り、2018年が終わる。平成最後の年に向けて、下半期に読んだ本を整理したいと思う。

 

下半期のベスト10

1.「文字渦」(円城塔、新潮社)

間違いなくこの作品が下半期のベスト。年間を通してもベスト、というかこれまで読んできた中でもベスト。

これまで「小説を書く」ということを徹底的に考え続けてきた円城塔が、今回はそれをさらに超えて“日本語”で“紙の本”の“小説を書く”ということを徹底的に突き詰めた結果がこの作品なのではないか。

前々から「全く新しいということは分かるが、新しすぎてどれだけすごいのか分からない」と言っていたのだが、この作品でついに分かった。空前絶後だ。文字通り。こんな異様な才能はもう二度と出てこない。

この作品集は「文字」に関する作品集だ。「文字」というものを徹底的に考え抜き、遊んだ結果がこの作品集だ。これまでの円城塔の読みづらさが「文字」を題材に撮ったということ自体に吸い取られたため、これまでの作品よりもずっと読みやすい。

私は、この作品を自信をもってすすめる。これこそが、現代日本文学最大の収穫であり、ひとつの到達点にあたる作品だ。”日本語”で”紙の本”の”小説”を書くという日本文学は、夏目漱石からはじまり、円城塔でひとつの極地を見るに至った。

この作品を、見逃すにはあまりに惜しい。

私が収録12作でもっともおすすめするのは、『新字』だ。状況説明的な前半さえ乗り切れれば、後半は息もつかせぬ「文字」への考察が待っている。(こう言うのはどうかと思うが)『新字』だけでも書店で立ち読みなりなんなりしてほしい。買わずにはいられなくなるはずだ。

文字渦

文字渦

 

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2. 「眠れる美女」(川端康成新潮文庫

筒井康隆がこの本に収録されている『片腕』を大絶賛していたのに惹かれて読んだ。それがまあ大当たりも大当たりで素晴らしい作品だった。シュールレアリスムと川端の描き出す日本の美、新感覚派の技法とエロティシズムが高度に融合し、唯一無二の味わいに仕上がっている。「片腕を一晩お貸ししてもいいわ。」という出だしからして素晴らしいと言う他ない。

「片腕を一晩お貸ししてもいいわ。」と娘は言った。そして右腕を肩からはずすと、それを左手に持って私の膝においた。

冒頭からこれだ。川端康成ってこんなものを書くのか、もっとつまらない内省的な内容だったんじゃないのか、と粗末な偏見が崩れ去った。

『片腕』を通して、以前『雪国』や『伊豆の踊り子』などを読んだ時には感じられなかった川端の文章のきらめきを感じることが出来た。こんなにも素晴らしいものなのか、自分はなんで気がつけなかったのか、と自分の貧相な感性とかいうものに蹴りを入れてやりたくなった。これから読み直したらこれまでとは全く違う世界が広がっているのだろう。

『片腕』の他に収録されている『眠れる美女』『散りぬるを』もよかった。後者は推理ものとしても読めるのではないかとも思うが、語るに落ちるので、気になる人は実際に読んでほしい。

また、私はまず『片腕』だけ読み終えて巻末の解説を読んだのだが、その解説がこれまで読んだことがないくらい素晴らしい文章だった。自分が『片腕』を読んで感じてはいたものの言葉に出来なかった魅力を、的確かつ論理的に、そして格調高く書き表していたので大変驚いた。こんな天才批評家が日本にいたのか、一体この文章の書き手は何者なのか、と名前を確認したら三島由紀夫だった。頭で深く納得するより先に体が動き、寝っ転がって読んでいた姿勢を改め、座布団に座りなおした。文章ひとつでここまでの衝撃を受けたのは初めてだった。

眠れる美女 (新潮文庫)

眠れる美女 (新潮文庫)

 

 

3.『伝奇集』(ホルヘ・ルイス・ボルヘス鼓直岩波文庫

後輩にしきりに読め読め言われていたので読んでみた一冊。本当に、なんでこんなにも素晴らしい本を読んでいなかったんだろうと思ってしまう。

この本を読めば読むほど、円城塔の作品のルーツを次々に見出すことが出来る。

たとえば、『バベルの図書館』は『エデン逆行』に登場する「シェルピンスキー=マズルキーウィチ辞典」や、『Self-Reference ENGINE』と『これはペンです』で繰り返される「あらゆる文字列を内包する無限の文字列」というアイデアのもとであり、『記憶の人、フネス』は『良い夜を持っている』、『トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス』は『エピローグ』と、驚くほど明らかに対応がある。

しかし、ボルヘス円城塔、同じ題材からでもそこから導き出す物語がまったくの別物になるというのが素晴らしく、また面白い。円城塔の小説はSFとして受け止められているのに、ボルヘスはあまりSFという認識をもたれていない。これはなぜなのだろうと思いつつ、それはそれで別の作品を読んでから考えたいと思う。

とりあえず、意外とマジック・リアリズムに耐性がありそうなことが分かったので、バーセルミカルペンティエールも読んだことだし、ピンチョンやガルシア=マルケスに手を伸ばしてみようかと思う。

伝奇集 (岩波文庫)

伝奇集 (岩波文庫)

 

 

4.『パラークシの記憶』(マイクル・コーニイ/山岸真河出文庫

名作『ハローサマー、グッドバイ』の続編にあたる作品。素晴らしい。

前作の自己中心的な恋愛観は抑制され、読みにくいと感じることはなかった。(前作が語り手のドローヴの歪んだ眼差しのもとで書かれていたせいなのだが)ミステリとして伏線・推理劇ともに非常に出来が良く、その推理の進展に本作独自のSF設定が多数絡んできているためにSFミステリとして非常に高い完成度を誇る。

コニイお得意の最終盤での怒涛の展開もあり、序盤の恋愛、中盤の推理、終盤の真相解明と、ずっと話に引き込まれたままだった。物語全体を通して主人公の成長譚にもなっており、読み始めたらそのまま最後まで読み切ってしまった。(500頁超もあるのに!)

パラークシの記憶 (河出文庫)

パラークシの記憶 (河出文庫)

 

 

5.『火星年代記〔新版〕』(レイ・ブラッドベリ小笠原豊樹他、ハヤカワ文庫SF)

星新一がSF作家を志したきっかけになった一冊。

半世紀以上たっても、ブラッドベリの描いた情景はいつまでも瑞々しい。最初の短篇『ロケットの夏からして素晴らしいし、一番情景が美しく描かれた『緑の朝』、人の死に絶えた地球を写し取った『優しく雨ぞ降りしきる』、そして火星の再生を示唆する『百万年ピクニック』と、どれも素晴らしい出来。

特に『優しく雨ぞ降りしきる』で描かれた情景は星新一の『ゆきとどいた生活』に重なる。元ネタはこれだったのかと驚いたが、かえって星新一の作品に対する研究心もわいてきた。

火星年代記 (ハヤカワ文庫SF)

火星年代記 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

6.『地球の長い午後』(ブライアン・W・オールディス/伊藤典夫、ハヤカワ文庫SF)

人生初のニューウェーヴ作品。ニューウェーヴを読み始めようとしていた時に「ニューウェーヴならまずはこれ」と進めてもらったのがきっかけだった。

確かに、ニューウェーヴというだけあって、従来のSFとはまったく違う。違うのだが、それでもその面白さはSFの面白さと共通していて、そこもまた面白い。

『地球の長い午後』という題名もいいし、表紙もいいし、物語で描き出される常識を超えた世界もいい。この広大無辺な想像を超えた世界が、想像力のみによって描かれたというのがもっといい。 

普通なら、この小説のここが面白い、と断言出来るのだが、この小説では面白さの根源を指さすことが出来ない。とにかく面白いということだけで、なぜ面白いのか一向に自分の中で説明がつけられない。

ただ、それが名作の名作たる所以なのかもしれない。

登場する生物の中で一番好きなのはツナワタリ。一番好きなシーンは27ページからの、地球に蜘蛛の巣がかかるというところ。単にツナワタリが好きなだけかもしれない。

地球の長い午後 (ハヤカワ文庫 SF 224)

地球の長い午後 (ハヤカワ文庫 SF 224)

 

 

7.『読書の極意と掟』(筒井康隆講談社文庫)

「またメタいの出してんなぁwww」と購入した一冊。しかし内容は素晴らしいことこの上なかった。のちに川端康成の『片腕』を読んだのはこの本で筒井が大絶賛していたから。この本がなければ川端康成の新たな魅力に触れるのは相当遅くなっていたことだろう。 

こういう作家の読書録を読んでいて思うのは、優れた作家は優れた読書によって作り上げられるものなのだな、ということ。そのうえ読みも的確であり、実際に筒井康隆による川端康成『片腕』、小松左京『くだんのはは』評や、星新一によるブラッドベリ火星年代記』、ブラウン『さあ、気ちがいになりなさい』評、円城塔による酉島伝法『皆勤の徒』評など、読むきっかけになったり、更なる面白さに気付くきっかけになったりすることが多い。

自分の書評じみたものなども、誰かの小さなきっかけになれば嬉しい。

読書の極意と掟 (講談社文庫)

読書の極意と掟 (講談社文庫)

 

 

8.「Boy's Surface」(円城塔ハヤカワ文庫JA

円城塔の作品の中でも最も難解とされる作品集。

「文字渦」を経て流石に少しは理解できるだろうということで挑んだのだが、結局理解することなぞ出来ないということを理解したに留まった。それでも表題作『Boy's Surface』と『Goldberg Invariant』は非常に楽しかったし、衝撃的だった。

難しいところは適当に読み流して、面白いところだけ読んでいくのも、円城塔の作品に関して言えば間違いではないと思う。

Boy’s Surface (ハヤカワ文庫JA)

Boy’s Surface (ハヤカワ文庫JA)

 

 

9.「創造外科 現代イタリアSF短篇集」(ヴィットリオ・カターニ他/久保耕司、イタリアSF文庫)

イタリアSF友の会の発行するイタリアSF同人誌の最新刊。英米系、中華系とも異なる語り口で、異国情緒豊かな作品を楽しめる。しかしながら、宮崎駿のような雰囲気を感じる作品もあり、見知らぬ土地で慣れ親しんだものに出会った時のような気持になる。この作品集には生死をテーマにした作品が多いが、生死そのものよりも、むしろその先を見つめた作品が多いように感じる。現在入手困難だが、再販の際はぜひ。

 

10.『Binti』(Nnedi Okorafor、Tor.com Book)

2015年のネビュラ賞、2016年のヒューゴー賞の中長編部門をそれぞれ受賞し、ダブルクラウンを達成した作品。

初めて英語で読んだ作品だったので、その経験も含めて楽しく、面白く読んだ一冊。近年のSF界隈の雰囲気を知る上でも、面白い経験だった。意外と自分の英語力は問題ない感じだったので、積極的に未訳SFを読んでみようと思う。

Binti

Binti

 

 

下半期に読んだ本

2018年下半期に読んだ本は全部で33冊だった。以下にベスト10に上げた本を除く23冊とその一言感想を示す。

 

「バナナ剝きには最適の日々」(円城塔ハヤカワ文庫JA

既に読んでいたが、部会を開催するために改めて読み直してみた。初めて読んだ時よりも格段に楽しめたし、新たな発見もあり、円城作品への理解がかなり深まったように思う。 

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氷菓』(米澤穂信、角川文庫)

珍しく推理もの。これを読んだのは推理研の部会がきっかけ。軽快に読めて非常に楽しかった。やはりキャラクターがいいと面白い。それにしても、デビュー作でここまで面白いものを書けるというのは驚き。

 

シュナの旅』(宮崎駿アニメージュ文庫)

宮崎駿絵物語。ちょいちょい『風の谷のナウシカ』や『もののけ姫』の要素が感じられて面白かった。書きたいものの方向性は既に固まっていたようだ。

 

『創作の極意と掟』(筒井康隆講談社文庫)

『読書の極意と掟』と共に購入した一冊。こちらも随分と参考になり、部室の前でうんうんとうなずきながら読んでいたので傍から見たら大変危ない感じだったことだろう。筒井康隆に認められるような、色気のある文章を書いてみたいものだ。

 

『マイナス・ゼロ』(広瀬正集英社文庫

「時に憑かれた作家」広瀬正の代表作。周囲の人間にすすめられていた通り、非常に面白かった。流石にギミック部分は古びてしまっているが、昭和初期の東京の描写はいつまでも古びることがないだろう。

 

『第四間氷期』(安部公房新潮文庫

初期安部公房の先駆的なSF作品。公房好きの後輩からすすめられていたのだが、これもまた非常に良かった。安部公房の魅力はその論理性と正確無比な比喩にあると思う。この作品はそれらの魅力が十分に発揮され、「未来」という漠然とした概念に考察を加えている。

 

アルマダ』上下巻(アーネスト・クライン池田真紀子、ハヤカワ文庫SF)

『ゲームウォーズ』のアーネスト・クラインの第二長篇。今回もオタク的妄想の実現化に成功している。前作よりもオタク知識的な成分は薄いので、ゲーマーだけど昔のゲームには疎いという人でも安心。この作品も映画化が決定しているようで楽しみ。

 

「少女禁区」(伴名練、角川ホラー文庫

知る人ぞ知る(らしい)、幻のSF作家のデビュー作。ツイッターなどでよく見る名ではあるのだが、絶版だったのでずっと探していた。文庫レーベルからも分かる通りSFではなかったが、発想と文章の腕前は確か。やけに甘いのが気にはなるが、他の作品も読んでみたいと思わせる技量だった。

 

「盤上の夜」(宮内悠介、創元SF文庫)

宮内悠介のデビュー作を含む処女作品集。特に面白かったのは表題作『盤上の夜』と『清められた卓』。前者は納得の出来、明確なオチがあるわけではないが、これもまたほかの作品が読みたくなる作品。後者は麻雀小説、最近麻雀をよく打つので、雰囲気が直に伝わり面白かった。阿佐田哲也の作品でも読んでみようか。

 

『批評理論入門 「フランケンシュタイン」解剖講義』(廣野由美子、中公新書

メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』を題材に、表現技法や批評理論を丁寧に解説し、文学の本質に迫る一冊。京大の講義を下敷きにしていることもあり、非常に論理的で読みやすい。批評家志望者だけでなく、作家志望者にも役立つだろう。

 

『一行怪談』(吉田悠軌、PHP文芸文庫)

一文だけで構成された怪談話が多数収録されている一冊。しかし作者自身が課した制約がきつく、かつ無意味である上に、その制約に違反しているような反則的な作品が多く、物足りない。いくつか光るものがあるだけに、残念な出来だ。

 

「超動く家にて」(宮内悠介、東京創元社

宮内悠介の馬鹿SF短篇集。真面目な宮内が真面目に馬鹿をやっていて、結局真面目な短篇集になってる気もする。一番好きなのは『文学部のこと』。宮内が円城塔を研究して書きあげた作品らしく、宮内による円城塔作品の理解を見ることが出来、面白い。何も知らずに読んでいるときに、妙に円城塔くさい文体だなと感じながら読んでいたのだが、その感覚が見事に当たって嬉しかった。

 

未来のミライ』(細田守、角川文庫)

何も語ることはない。

 

チュートリアル』(円城塔amazon publishing)

「もし、セーブポイントが実在したら」ということを円城塔が徹底的に考え抜いた作品。電子書籍限定の作品だったので、珍しく電子書籍で読むことになった。アマゾンプライム会員なら無料で読めるので、ぜひ。 

チュートリアル (Kindle Single)

チュートリアル (Kindle Single)

 

 

筒井康隆、自作を語る』(日下三蔵編、早川書房

SFマガジンで連載されていたものの単行本。連載時からの変更はないようだが、徳間文庫で刊行されていた自選短篇集に収録されていた自作解題、そして筒井康隆全著書リストが同時に収録されている。自選短篇集も全冊持ってはいるのだが、一冊にまとまっているのが便利。さすが日下三蔵

 

『帝国化する日本―明治の教育スキャンダル―』(長山靖生ちくま新書

「明治の合理教育がなぜ精神主義に堕したのか」がテーマらしいのだが、周辺のことを語りすぎてテーマがぼやけている印象があった。なにより、簡単に見つかるであろう誤記が多く、校閲が機能しているのかどうか疑問が残った。ほかの文献にもあたって、確認するべきだろう。

 

『The Water That Falls on You from Nowhere』(ジョン・チュー、Tor.com)

ジョン・チューの14年のヒューゴー賞短編部門受賞作。うそをつくとどこからともなく水が降りそそぐようになった世界が舞台で、幻想的で詩的な雰囲気。台湾出身の作家ということで、中国語と英語の違いが重要なガジェットになっているほか、カミングアウトに関する問題が扱われている。以下の出版社のウェブサイトで全文が無料公開されている。
www.tor.com

 

『リスを実装する』(円城塔amazon publishing)

プライム会員ならば無料で読める作品。円城塔は小説を単なる文字列として読み書きするということは聞いていたが、確かにこの作品ではそのことを読み取ることが出来る。15年発表作品だが、後の「文字渦」に繋がる傾向も読み取ることが出来る。 

 

プラトン』(斎藤忍随、岩波新書

時間を見つけては読み進めているバートランド・ラッセルの『西洋哲学史』がようやくプラトンまでたどり着いたので、参考に読んでみた。どうもラッセルはプラトンをあまり評価していないようだということが、この本との読み比べで分かった。読み比べは重要だ。

 

『おうむの夢と操り人形』(藤井太洋amazon publishing)

これもまた、アマゾンのプライム会員ならば無料で読める作品。pepperとASIMOを同列に扱っている人を見て、なんとなくそれは違うよな、と思っていた疑問がすべて解決した。ものには適材適所があり、それを判断するのが、科学技術であり人間の知恵なのだ。 

おうむの夢と操り人形 (Kindle Single)

おうむの夢と操り人形 (Kindle Single)

 

 

アクロイド殺し』(アガサ・クリスティー/田中隆一訳、クリスティー文庫

この本はネタバレされずに読めた。私もネタバレを避け、感想は特に書かないでおく。ネタバレに遭わなかった幸運に感謝しつつ、この本を自分が読む代わりに伊藤計劃を読むというクロスカウンター的な約束を交わした某氏は本当に計劃を読んでくれただろうかと不安に思う。

 

『改変歴史SFアンソロジー』(坂永雄一・曽根卓・伴名練・皆月蒼葉、カモガワ文庫)

前々から狙っていた一冊。読み終わったのが12月29日、有明でこの本が売り切れたとの報が入った日。なんとか読むことが出来てよかった。どれも面白く、本当に買うことが出来てよかった。伴名練『シンギュラリティ・ソヴィエト』が個人的な一番。一冊通して、SFらしいパロディ精神と、パロディ元に負けない想像力を大いに楽しんだ。

 

コンビニ人間』(村田沙耶香、文春文庫)

つまらなかった。

 

 

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