SF游歩道

語ろう、感電するほどのSFを!

告知:東北大学SF・推理小説研究会機関誌「九龍」第2号

本日やっと原稿が完成したので、収録内容を紹介していきたいと思います。

本誌は2018年12月31日に開催されるコミックマーケット95の3日目、K24-bにて頒布します。(価格は現在未定)316頁に及ぶとんでもない機関誌となっております。

年明け以降に通販を行うことを検討していますので、コミケに来られない方にも楽しんでいただけます。

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「九龍」第2号 表紙

テーマ創作

青葉城恋唄』平野球作

『西暦10010年』木山晩器

『変わりゆくもの、変わらないもの』壁石九龍

東北大学開発の文章自動生成プログラム「ずんだ」が出力したある精神疾患に関する報告書風の文書』戸山玲

東北大名物、青葉山キャンパスに抱える様々な思いをぶつけた青葉山小説です。執筆者はみな青葉山キャンパスに不当な抑留を受けている理学部・工学部の現役部員であり、これからも同種の作品が生産されていくことでしょう。

自由創作

『幽霊密室』志田流

『汚い部屋の殺人』亀野甲

『女の足』不二井元蜜

『家族旅行』戸山玲

『見知らぬ予定』壁石九龍

『みるなの座敷』壁石九龍

『あるいは出汁でいっぱいの海』壁石九龍

『十五万カラットの水』壁石九龍

『手擦神社』壁石九龍

『夢の幻灯』壁石九龍

『電池』壁石九龍

こちらも執筆者は全員SF研・推理研の現役部員です。

名実ともに「伊藤計劃以後」の世代となる大学生の想像力をお楽しみください。

翻訳

『偃師伝説』潘海天 作/天津一・下村思游 共訳

・訳者あとがき1「中国の歴史SFについて」天津一

・訳者あとがき2「翻訳を通して垣間見た中国SF」下村思游

日本初紹介となる中国のSF作家、潘海天氏の代表作である歴史SF『偃師伝説』の翻訳です。訳文に加え、中国の歴史SFの紹介文と中華SFから読み取れる文化の違いについて執筆した訳者あとがきも掲載します。

内容や作家などについては、以下の記事をご覧ください。

shiyuu-sf.hatenablog.com

評論

『中国SF紹介・劉慈欣』天津一

『海外未訳SF紹介』下村思游

『SF・ミステリ紹介』下村思游、壁石九龍 他

『中国SF紹介・劉慈欣』では、中国SF界でいま最も注目を集める作家、劉慈欣を本場中国からやってきた生粋の劉慈欣ファンが解説します。『三体』の邦訳を来年に控えるいま、これを読んで備えておきたい一作です。

そのほか、未訳海外SF短篇の紹介と、当会OBである円城塔・白井智之の著書の1頁書評を含む『SF・ミステリ書評』も掲載します。

東北大SF研創立40周年記念インタビュウ集 第1弾

第二次東北大学SF研究会発足40周年を記念して、歴代OBへのインタビュウ集を掲載します。

創設世代から現役の執行代、ファンジン大賞の輝かしい栄光から存続の危機に至るまで、東北大SF研の歴史を通じて日本SFの歴史まで垣間見える企画になっています。

私の不手際によって掲載に間に合わなかった方もいらっしゃるため、(おそらく)次回までつづく企画になります。(次号で全員分揃う予定です)